7月に入ってから2回にわたる合同テストが都合5日間行われたが、さらにホンダは7月20日・21日の2日間、専有走行を行った。このテストにMuSASHi RT HARC-PRO. Hondaも高橋巧、中上貴晶の二人のライダーを擁して参加した。

今年の8耐に関しては、全日本のように17インチタイヤに制限されず、16.5インチも使用できる。実績のある16.5インチでいくのか、来年から世界耐久選手権も17インチのみとなることから、今後のことを考えて17インチでいくのか、トップチームでもその選択が分かれている。MuSASHi RT HARC-PRO. Hondaは早いタイミングから17インチで行くと決めてテストを続け、合同テストでも安定して上位に付けてきている。この最終テストではレース用タイヤを決め、ロングランでのハイアベレージタイムを刻むことがメインテーマとなった。

初日から気温が上がり、路面温度は50度前後まで上昇。決勝にとても近いコンディションでのテストとなった。高橋はマシンの最終仕様を決めるため、細かいチェックを繰り返し行いながら走行。一方の中上は自分の仕様を決めるためにセットアップを行い、ロングランも行った。

2日目は鈴鹿の地を朝から雷雨が襲い、すぐに止んだものの路面はフルウエットになってしまった。気温が上がり、風もあったことから路面はどんどん乾いていったが、コンディションが良くなるのをチームは待ち、最初の30分は走行しなかった。路面が完全に乾いたのを確認すると、高橋が決めた最終仕様を中上がロングラン。安定して2’7秒台ラップできたのは、大きな成果となった。

さらに高橋のリクエストで仕様違いをテスト。この仕様を進めることでポテンシャルが高まる可能性はあっただが、逆に迷路に迷い込む可能性もある。本田監督は欲を出すことよりも現状で決めた仕様でレースを戦うことを瞬時に決め、テスト時間はまだ残り1時間あったが、そこで終了。いよいよレースウイークを迎えることとなった。

本田重樹監督
いよいよ来週には鈴鹿8耐決勝を迎えるということで、最終チェックのために2日間のテストを行いました。昨日、今日のテストの中で天候にも恵まれ、我々の中で残っていた課題をクリアでき、とても充実した二日間になりました。レースに向けて貴重なデータもたくさん取れました。中上と高橋の二人で今回のテストを行いましたが、まったく同じセット、同じ仕様、同じタイヤでロングランを行い、2’7秒台真ん中で安定してラップできたのは、我々にとって大きな自信となりました。まだジャック1人残っていますが、彼は実力あるライダーなので、2人のライダーのタイムと選択したタイヤを参考に、合わせ込んでくれると思います。良い戦いができそうで、今からワクワクしています。

高橋 巧
現状自分たちが持っているパッケージの中でできうることを行い、結果としてタカがロングランで2’7秒台ラップができたので、良い仕上がりになってきたと思います。自分が仕上げたバイク、選択したタイヤそのままでハイアベレージだったので、二人はOKです。あとはジャックがあの仕様に乗ってどう思うかですが、この前のテストでは決めたセットでタイムも出していたし、特にリクエストもしなかったので、この仕様で大丈夫だと思います。

中上貴晶
現状ある中でのタイヤの組み合わせをいろいろテストし、最終的には巧くんがセットアップしたバイクでロングランをして、初めて履いたフロントタイヤのフィーリングも良い感じで、自己ベストとなる2’7秒台をそのロングランの中で出せたので、大きな自信になりました。毎週鈴鹿に来てテストを繰り返す中で、バイクのパフォーマンスの引き出し方や使い方も、だいぶ掴めてきました。今回のテストでできたことをレースでしっかり発揮できれば、良い戦いができると思います。