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全日本ロードレース選手権

RACE REPORT

Round 09

鈴鹿サーキット(三重)

  • 開催日11月05日() - 06日()
  • コース全長5,821Km

 全日本第9戦が11月5日・6日に三重県鈴鹿サーキットで開催された。チームは10月中旬にツインリンクもてぎで行われたホンダのテストに参加。鈴鹿へ向けた課題をもって、最終戦のレースウイークとなった。今回は鈴鹿で時点テストが行われなかったことから、木曜日に特別走行が組まれ、通常よりも一日早いレースウイークがスタートした。  今回のレースにMuSASHi RTハルク・プロからはJSB1000に高橋 巧、J-GP2に水野 涼、J-GP3に栗原佳祐、ST600に名越哲平が参戦した。  今回はJSB1000クラスが2レース行われ、しかも第1レースはわずか8周という超スプリントレースが設定されている。対して第2レースは20周とロングディスタンス。瞬間的速さと安定した速さがともに要求される、最終戦のレースウイークとなった。  毎年この最終戦は雨に悩まされるレースウイークとなってきたのだが、今年は四日間とも好天に恵まれ、安定したコンディションの中でスケジュールを消化することができた。
予選
11月05日(土)
天候:晴れ路面状況:ドライ
  • JSB1000 高橋 巧 3
  • JSB1000 高橋 巧 3
  • JGP-2 水野 涼 4
  • ST600 名越 哲平 6
  • JGP-3 栗原 佳祐 2

JSB1000クラスでは、前回岡山から今シーズンの総まとめとして新たな車体を持ち込み、大きくジャンプアップした走りを見せる高橋。今回のレースウイークに入ってもその好調さを維持し、初日は3番手に付けて順調な滑り出しとなった。二日のART合同テストでは1本目に2分6秒786で2番手、2本目はややタイムを落として4番手となったが、非情に良い流れで二日目も終えることができた。土曜日の予選はノックアウト方式が採用された。 Q1セッションで、Q2への進出とレース2のスターティンググリッドが決められる。ここで高橋は3番手となる2分6秒450をマーク。第2レースはフロントロー3番手からスタートすることになった。続くQ2では2分5秒890と自身初の5秒台へ入れ、第1レースも3番手からのスタートとなった。 J-GP2クラスの水野はシーズン後半に入り、本来の速さを見せつつある。チームは大きな期待を抱きながレースウイーク入りした。木曜日の走り出しは5番手。しかし翌金曜日のART合同テスト1本目では前日から一気に1秒3アップの2分11秒861で2番手に浮上。午後もさらにタイムを2分11秒564まで詰めるが、周囲もペースアップし、この日は6番手となった。 土曜日の予選では2分11秒033と、10秒台目前のタイムで4番手。決勝は2列目からのスタートとなった。 J-GP3クラスは全戦岡山のリザルトにより、自力でのチャンピオン獲得はなくなった栗原だが、できることはただ一つ、優勝をねらい、そのことで相手にプレッシャーをかけ続けること。そのためにも木曜日の走り出しはとても大切だったのだが、今一つタイムを上げられず、初日は7番手スタートとなった。しかしセッションごとにタイムを上げ、金曜日のART合同テストでは2番手まで上がり、タイムも前日から約2秒アップとなった。 土曜日の予選でもさらにタイムを詰め、フロントロー2番手から決勝はスタートすることとなった。 ST600クラスの名越は、開幕戦での優勝後なかなかトップグループに加わってのレースができずにいる名越。そうした状況を打破すべく、初日からせっきょきにラップを重ねた。初日は9番手とトップからやや離されてはいるものの、アベレージ自体は高いところで維持できており、非常に良い流れとなっている。それは二日目も変わらず、結果自体は6番手だが、アベレージではトップライダーと同じレベルで走行できている。 予選も6番手で終了。トップから2秒1の差となっているが、決勝は予選のような一発タイムで走ることは難しいため、十分にトップグループに加われるレベルにまで名越は仕上がっている。
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決勝
11月06日(日)
  • JSB1000 高橋 巧 6
  • JSB1000 高橋 巧 3
  • JGP-2 水野 涼 7
  • ST600 名越 哲平 3
  • JGP-3 栗原 佳祐 1

JSB1000クラスの高橋は、決勝日朝のウォームアップ走行でも3番手のタイムをマーク。順調な仕上がりで在ることを改めて印象付けた。 そうして第1レースがスタート。スタートで二度ほど大きくフロントタイヤを上げてしまった高橋は、8周の超スプリントレースで大きく出遅れてしまった。1周目を8番手で通過した高橋だが、ラップタイムが速いため、2周目7位と順位を上げるが、ペースが速すぎたようで3周目の1コーナーでオーバーラン。9位まで順位を落としてしまい、ここから改めて追い上げることになった。前を抜きながら2分7秒から6秒台でラップする高橋。結局、6位まで上がったところでチェッカーとなった。 続く第2レースもスタートで出遅れてしまい、1周目は6位。しかし第2レースもハイペエースでラップし、5周目に4位、ラスト4周で3位に上がり、そのままチェッカーとなった。 J-GP2クラスは序盤、2位争いのグループに加わって走行していたが、8周目あたりからペース維持が難しくなり、7位でゴールとなった。 J-GP3クラスの栗原は決勝日朝のウォームアップ走行でトップからコンマ2秒差まで詰める2番手となり、決勝への期待が高まる。 いよいよレースがスタート。序盤からトップグループに加わる栗原。6周目にトップに出る積極的なレース展開を見せ、ラスト3ラップでスパートし、それまでの2分21秒台から一気に19秒台へタイムを上げてトップに立つ。結局、そのまま後ろを抑えてトップチェッカー。残念ながらランキングトップが2位でゴールしたため、栗原は1点差でランキング2位となったが、最後の最後までライバルにプレッシャーを掛ける戦いをし、全5戦中3勝と最多勝利を挙げた。 ST600クラスのレースはスタートでまずまずの飛び出しで序盤からトップグループに加わることができた名越。しかもランキングトップのライダーが1周目に転倒して離脱するというアクシデントが起きたことから、ランキング3位に付ける名越にもタイトル獲得の可能性が出てきた。 7周目に2位まで名越は上がり、さらに大きくトップに迫る。ここで優勝できると、名越にもタイトル獲得の可能性がある。なんとか前に出たいところだったが、ラスト2ラップのところで3位に落ちてしまい、そのままチェッカー。名越はランキング3位で今季を終えることとなった。
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TEAM COMMENT

本田重樹総監督
J-GP3クラスの栗原佳祐は、チャンピオンシップ獲得がきわめて難しい状況で最終戦を迎えました。そうしたプレッシャーのかかる状況の中、栗原は考え得る最高のレースをすることができました。佳祐本人は、やるだけのことはやり尽くしたという気持ちでラストラップの最終コーナーに向かったと思います。残念ながらゴールしたときにランクトップの徳留真紀選手が2位に入ったため、チャンピオンになることはできませんでした。ですが来季に向けた確かな手応えのあったレースだったと思います。ST600の名越哲平は、我々が想像していた以上のレースをしてくれました。約6キロというロングコースである鈴鹿サーキットで序盤からトップ争いに加える位置にいられたことは、彼の成長をうかがえる走りでした。結果的にランキング3位となりましたが、去年の15位から飛躍的進歩を遂げましたし、今後がさらに楽しみになりました。J-GP2の水野涼は、最近技術的に成長を遂げており、その成果がこのテクニカルな鈴鹿サーキットでどういう形となって現れるのか楽しみにしていました。レース序盤こそ2位争いの集団に付いていくことができましたが、中盤以降は我慢のレースとなってしまいました。シーズン序盤に不調で苦しみましたが、後半戦は見事に盛り返し、ランキング3位で終えられたのは大きな収穫です。来年はその真価を発揮することを期待します。JSB1000の高橋巧は今シーズン、ハードの度重なる変更によってとても苦しい展開となってしまいました。最終戦ではその集大成とも言うべきセットアップをすることで、本来の速さを取り戻し、自身初の5秒台をマーク。今シーズンの我々の鬱憤を晴らす走りを見せてくれました。レースでは存分にその速さを披露し、残念ながら勝つところまでには至りませんでしたが、良い戦いを見せてくれました。今年の経験は、必ず来年の活躍につながるはずと信じています。今シーズンもたくさんの応援、ご協力をいただき、無事最終戦を戦うことができました。ありがとうございました。来年はさらに上を目指し戦います。引き続き応援いただけますよう宜しくお願いいたします。
堀尾勇治チーフメカニック
J-GP3の栗原佳祐は、ウイーク序盤にうまく力が出し切れず苦戦を強いられましたが、最後にチャンピオン争いができるレベルにまで到達しました。どういうレース展開に持ち込めば自分にタイトル獲得の可能性が出てくるのかしっかりと理解し、実戦でそれを実行できたのは見事でした。そういうレースを最終戦でできてということは良かったです。欲を言えば1年間通して圧倒的な速さを見せてタイトル獲得を果たしてほしかったですが、強さは見せられた最終戦の走りだったと思います。ST600の名越哲平はこのレースウイーク中ずっとアベレージが高く、徐々に鈴鹿サーキットを攻略できていました。とは言え、まだまだ勉強しなければいけないものも多く、それが今回のレースで勝ちきれなかった理由だと思います。ですが今シーズン、大きく成長できた走りを見られたことは、チームにとっても嬉しいことでした。JSB1000クラスの高橋巧は今年やってきたテスト項目を見直し、精査してフィードバックしたことで自信を取り戻し、全戦の岡山での自己ベスト更新、さらに今回の鈴鹿での5秒台という形になったと思います。全クラスともそれぞれの成長が感じられ、そういう意味で意義のあるシーズンだったと感じています。
高橋 巧
今シーズンはずっと成績が残せず、自分に自信が持てないような状況になっていました。ですが前回の岡山から車体回りを変えたことで、やっと昨年と同じようなフィーリングで走ることができるようになり、タイムも出てくるようになりました。最終戦のレースはスタートで失敗し、それが二つとも結果に大きく影響してしまいましたが、予選、決勝ともタイム的には良かったと思います。自信を取り戻したところでシーズンを終えることができるのは自分としてもホッとしています。
水野 涼
木曜日から順調にマシンのセットアップを進めることはできていて、決勝もトップ争いに加わっていくつもりだったのですが、風が強くなったりとコンディションが変わり、マシンのフィーリングが大きく変わってしまいました。ライダーがそれをうまくカバーできれば良かったのですが状況的に難しく、7位という結果で終わってしまいました。
栗原佳祐
岡山での失敗から自力優勝がなくなった状況で最終戦を迎えました。自分にできることは全力で相手にプレッシャーを掛けることだったのですが、走り出しで少しつまずいてしまいました。ですがメカニックと話をし、徐々にマシンも仕上がり、最終的には勝負できレベルにまで到達できました。とにかく自分は優勝することしかできないので、そこに集中。レースは最後に伊達選手が2位になれるような展開にまで持っていったのですが、ベテランの徳留選手がうまかったですね。でも最後に良い戦いができたので楽しかったです。
名越哲平
ロングコースの鈴鹿はとても攻略が難しく、最後までトップ争いに加わることができたのは一つの成長だと思いますが、その中でライバルに対し勝負しかけることができなかったのは現状の自分の実力だと認識しています。このシーズンオフに練習を重ね、足りない部分をしっかり身に着けていきたいと考えています
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