武蔵精密工業は「MuSASHi-RT HARC-PRO」のメインスポンサー企業です。チーム情報・レース開催情報・レース結果などを発信しています。
全日本ロードレース選手権

RACE REPORT

Round 09

鈴鹿サーキット(三重)

  • 開催日11月04日() - 05日()
  • コース全長5.821Km

ランキング2位で最終戦入りの高橋 巧

前回の岡山大会で、MuSASHi RT HARC-PRO.からJ-GP2クラスを戦う水野 涼がシリーズチャンピオンを獲得。この最終戦には、MuSASHi RT HARC-PRO. HondaからJSB1000クラスを戦っている高橋 巧が、ランキングトップとの差わずか6の逆転チャンピオンの可能性を持ちながらレースウイーク入りした。 例年どおり最終戦に向けた事前テストはスケジュールの関係から行われず、そのために木曜日に特別走行が設けられ、通常より走行日が一日多くなった。
予選
11月04日(土)
天候:晴れ路面状況:ドライ
  • JSB1000 高橋 巧 4/8
  • JGP-2 水野 涼 3

巧セカンドロー、涼フロントロー獲得

最終戦のJSB1000クラスは2レースが行われる。しかも第1レースは8周という超スプリント、第2レースは20周と長めの設定で、極端な二つのレースを戦わなければならない。予選も最初に30分間のQ1を行い、ここでの結果がレース2のグリッドに反映され、さらに上位10名が次の15分間のQ2へ進出。レース1のグリッドを決めることになる。 毎年最終戦は雨にたたられ、寒さの中で行われることが多いが、今年は終始安定した天気に恵まれていた。予選日の土曜も朝から綺麗に晴れ上がっていたが、JSB1000クラスの予選が経過するととも風が強くなり、気温も手元計測でスタート時に26度あったのだが、終了時点では17度と僅か1時間ほどで10度近く下がる難しいコンディションとなった。高橋はこの大きな温度差によるタイヤのグリップ変化によって攻めきれず、Q1で6番手、Q2は3番手となり、レース1を4グリッドから、レース2を6番グリッドから、それぞれスタートすることとなった。 J-GP2クラスの水野も木曜1本目を2'12.860の2番手と好位置でスタートを切った。しかし周囲が大きくタイムアップしていくのに対し、2本目は2'12.187と僅かにタイムを上げたことで5番手とやや後退してしまった。翌日の1本目は2'11.994と11秒タイへ入れ、順位も2番手にアップ。午後も2'11.230とタイムを詰め、この日は総合3番手で終えた。 翌日の予選では2'11.061とあと一歩10秒台へ入れられなかったが3番手となり、決勝はフロントローからスタートとなった。
決勝
11月05日(日)
天候:晴れ路面状況:ドライ
  • JSB1000 高橋 巧 2/2
  • JGP-2 水野 涼 15

高橋、見事タイトル獲得!

翌日も晴れたが気温は上がらず、手元計測18度と肌寒さを感じる中、朝のウォームアップ走行が行われた。JSB1000クラスの高橋は終盤までトップに立ち、最終的には2位でこのセッションを終えた。水野も4番手と、決勝へ向けて着実に準備を進めていた。 いよいよJSB1000クラスの第1レースがスタートを迎える。しかし、スタートへ向けたサイティングラップ中に1台のマシンが裏ストレートでストップ。すぐにマシンをコース外へ運び出せなかったことからスタートがディレイとなり、8周のレースは1周減算の7周とさらなるスプリント設定とされてしまった。そうしてレースがスタート。2列目アウト側から高橋はまずまずのスタートを切り、2番手で1コーナーへ入る。トップに立ったヤマハの中須賀克之選手は序盤から積極的にペースアップ。高橋も付いていこうとプッシュするが、何よりも彼に必要なのは一つでも上の順位で走り切り、より多くのポイント獲得をすること。トップとの差は離れていくものの、セカンドグループの先頭で走行する。途中、ヤマハの野佐根航汰選手にパスされるものの抜き返し、2位でチェッカー。ポイントを逆転し、今後は3点リードで第2レースを戦うことになった。 第2レースは2列目イン側からスタートとなる高橋。スタート練習を繰り返し、ここでの飛び出しに掛けた巧はその成果を見事に発揮し、するすると前に出るとトップで1コーナーに入った。背後にピタリと付かれながらもトップを走る高橋。16周目までトップを守ったが、終盤になってライバルもスパート。一時は4番手まで順位を下げたが、ラスト2周で3位、さらにラストラップで抜き、2位でゴール。見事タイトル獲得を果たした。 J-GP2の水野はまずまずのスタートを切り、3番手で序盤を展開。4周目には2位に上がり、そこからトップを追撃し、一時は1秒5ほど広がった差をコンマ3秒まで詰める。しかし終盤になってトップグループが混戦となり、4位に落ちた順位を挽回しようと13周目のシケインで勝負を仕掛け前に出ることに成功したが、直後の切り返しでスリップダウン。マシンを起こして走り出したが、15位でチェッカーとなった。

TEAM COMMENT

本田重樹監督
「JSB1000クラスの高橋 巧は念願のチャンピオンを決めるべく果敢に攻め続け、今年のチャンピオンにふさわしいレースが出来たと思います。最終戦では2レースとも優勝こそ出来ませんでしたが、守りに入ってもおかしくないレース2での戦いは、見ている私たちも胸が熱くなるほどのものした。来年以降の戦いの場、環境はまだ未定ですが、まだ27歳の巧です。益々円熟味を増したライダーとなるでしょう。岡山で既にチャンピオンを決めているJ-GP2クラスの水野は積極的にトップを目指してレースしましたが、少し無理したようでシケインの飛び込みでオーバースピードになり切返しでフロントをすくわれ転倒。マシンを起こして再走しましたが、15位まで上がるので精一杯でした。今年一年、冷静にレースをこなしてきた水野にしては珍しい転倒でしたが、チャンピオンになって安心することなく前を追う姿は来年以降の戦いに生きるはずです。今年は皆さんにたくさんの応援をいただき、MuSASHi RT HARC-PRO.として参戦した二つのクラスでともにタイトル獲得を果たすという最高の結果を得ることが出来ました。本当にありがとうございます。来年も頑張りますようで引き続き応援、宜しくお願いいたします。」
堀尾勇二チーフメカニック
「JSB1000クラスはメインターゲットを鈴鹿8耐とし、鈴鹿のコースに合わせて昨年のシーズンオフからマシンを作ってきました。そういう意味で、最終戦は走り出しからトップタイムもマークでき、上手く運べましたが反面、前回の岡山のように他のコースへの対応という点では厳しい部分も持ち合わせており、楽観視は出来ませんでした。そんな状況下でも、チームとして攻めようという姿勢は崩さず、レースウイーク中には来年に向けた新たな要素にもトライ。これがポジティブな結果を出してくれたので今回のレースにも採用しつつ、セットアップを進めていきました。巧も走り出しから気合い十分で我々を引っ張っていく勢いを終始持ち、それが結果に繋がったと感じています。今までにもランキング2位でタイトル獲得が狙える位置にいたシーズンもありましたが、今回のように最後の最後までタイトル争いに絡んだというのはこのクラスではなかったことで、そうした厳しい状況の中でしっかり取り切ったという経験は巧にとっても貴重な物になったはずですし、何よりもそれを獲ったということが大きな自信になったはずです。対してJ-GP2クラスの水野は日本GPに向けて他社のタイヤに順応し、レースウイークではやりたいことが出来ていれば最終戦でも違った展開になったのではないかと思います。ところが日本GPではずっと雨の中での走行になり。そこでライディングのリズムが崩れてしまっていました。でもチャンピオンらしく頭を切り替え、集団の中でクレバーに組み立てていましたが、走りのリズムの狂いがそこでも出てしまったのかもしれません。」
高橋 巧
「絶対にポイントを落とせないレースだったので緊張してレースウイーク入りしました。レース1で2位になり、そこでランキングトップに出られたことで少し気持ち的に楽になりました。レース2では勝ってチャンピオンを決めたいと思っていましたが、走り出して2周くらいしたらペース的に厳しいことが分かり、とにかく一つでも上の順位でゴールしようと集中しました。ゴールの瞬間は嬉しいというよりもホッとした気持ちが強いです。どんな状況でも僕を信じ、サポートしてきてくれた本田監督にまず感謝の気持ちを伝えたいと思います。」
水野 涼
「レースウイークに入ってからライバルに対して今ひとつアドバンテージを持てず、苦しい戦いを強いられてしまいました。チャンピオンらしいレースをしたかったですがそれが出来ず残念です。でもチャンピオン獲得という最大の目的が果たせたので、頭を切り替えて来シーズンに向けて準備をしていきたいと思います。」
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