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鈴鹿8耐

RACE REPORT

2016

鈴鹿サーキット(三重県)

  • 開催日07月28日()、 31日()
  • コース全長5.807Km

第39回鈴鹿8耐

ベースモデルの変更はなかったものの、さらなるポテンシャルアップをねらい、新たなパーツを採用してイチからマシンの構築にトライしている2016シーズン。しかし高い完成度にあった従来型を超えるのはそうたやすいことではなく、非常に厳しい戦いを全日本では強いられているMuSASHi RTハルク・プロの高橋 巧。 そんな厳しい状況下ではあったが、鈴鹿8耐は一つのターニングポイントになるとチームは踏んでいた。もちろんシーズン前からテストは繰り返してきているが、鈴鹿8耐に関してはレース前に2回、トータル五日間のテストを行うことができるため、そこでしっかりと造り込みができるからだ。 実際に2回のテストでは着実にレベルアップ。特に2回目のテストではマイケル・ファン・デル・マークとニッキー・ヘイデンが来日してチームに合流。マシンへの順応とセットアップを三人で行うことができた。 それでも、まだまだ解決すべき課題は多い。そうした状況の中で、レースウイーク入りしたのだった。
予選
07月28日(木)
天候:Sunny(晴天)路面状況:Dry(ドライ)
  • 高橋 巧
  • マイケル・ファン・デル・マーク 05
  • ニッキー・ヘイデン

レースウイーク初日となる木曜日は午後、1時間のプライベート・プラクティスが2回行われた。1回目のセッションは2分8秒829で2番手、2回目は2分9秒019で4番手と、まずまずの初日スタートを切った。 翌日は朝8時半から2時間のフリー・プラクティスが行われ、午後の予選は一人20分間のセッションがそれぞれ2回ずつ設定された。フリー・プラクティスでは2分8秒012のタイムで2番手。スケジュールの経過とともにマシンのセットアップは進んでいく。 今回のレースは予選・決勝を通じて20セットというタイヤ制限がある。レースは7回のピットインし、8セッションあるので、新品タイヤを16セット使うことから、予選は残り4セットでこなさなければならない。そんな状況下、第1ライダーのマイケルは1回目2分7秒425、2回目2分8秒792で組2番手、第2ライダーニッキーは1回目2分8秒479、2回目2分9秒840で組4番手、第3ライダー高橋は1回目2分8秒373、2回目2分7秒026で組1番手。いちばん気温が下がってコンディション的に良い第3ライダー2回目のセッションに高橋を持ってくるチームの作戦がうまくハマり、計時予選を2位で通過することとなった。 翌日のトップ10トライアルにはマークと高橋が参加。マークが2分7秒654、高橋は予選用に履いたタイヤのバランスが今一つのため、最初の1コーナーからリスクを避けるため抑え気味に走ったといいながらも2分7秒394のチームベストをマーク。この結果、決勝は5番グリッドからスタートすることとなった。
SL5A4302s SL5A4738 SL5A4972 SL5A4395
決勝
07月31日(日)
天候:Sunny(晴天)路面状況:Dry(ドライ)
  • 高橋 巧
  • マイケル・ファン・デル・マーク リタイヤ
  • ニッキー・ヘイデン

決勝朝のフリー走行ではチームはいつも、東コースでのショートカットを繰り返し、レースで使用するタイヤの皮むきを行う。最初のピットインの際、ボンベの圧縮空気が弱くて工具が動かない初歩的ミスが起き、いつになく慌ただしい雰囲気のチーム。決勝日になって想定していなかったアクシデントがいくつか起きてしまい、その対応に走行直前から追われてしまったのだった。 しかしそれでも各パートを担当するスタッフはそんな慌ただしい中でもいつものペースを取り戻し、8セットのタイヤの皮むきを行い、マシンの最終チェックもして決勝へ備える。 いよいよレースがスタート。スタート直前まで作業していた関係から、序盤のペースを意識的に抑えた高橋は1周目を9位でクリア。2周目8位、4周目6位と着実に順位を上げ、13周目には3位に浮上。ペース的にも2分9秒前半と、トップ2台と遜色ない速さで周回していく。ピットインのタイミングで2位に上がり、マークはこのポジションをキープ。トップを追走しようと第3スティントでニッキーにマシンを託した76周目のMCシケインでマシンがストップ。クルマに載せられてピットまで戻ってきたが、トラブル修復は不可能と判断され、リタイヤとなった。
SL5A2233 SL5A2326 SL5A3290 TOSI5600

TEAM COMMENT

本田重樹監督
「昨年の悔しい経験を経て、今年はニッキーという新しいライダーが加入。ウイーク中からいろいろと摺り合わせに努力してきて、決勝までになんとか三人をルーティンで組めるレベルにまで到達しました。1スティント、2スティント目と、自分たちのねらっていたところを走り、粘り強く走ってチャンスを待とうと考えていた3スティント目、ニッキーのパートでマシントラブルが起きてしまったのはとても残念でした。三人の摺り合わせは思いの外うまくいって、皆さんにも楽しんでもらえる展開というものを自分たちも望んでいたのですが、残念ながらああいう形になってしまいました。それはとても残念ですが、終わってしまったことですし、この状況を受け入れ、そこからたくさんの問題点を抽出し、来年に向けてまた頑張っていきたいと思います。今回もたくさんの応援を皆さんからいただきました。とても心強かったですし、嬉しかったです。ありがとうございました。来年は皆さんに期待に応えられる結果をしっかりと出したいと思います。」
堀尾勇治チーフメカニック
「今年は例年以上に力を入れてマシンのアップデートを図りました。既に高い完成度を持つマシンの重要な部分を一気に何箇所も変えるという手法を採ったことから、作業は非常に難しく、いろいろと試行錯誤して良いところを活かそうと、文字通りレース直前までトライを続けました。それなりのレベルにまで到達できたとは思いますが、ニッキーに言われたのは「グッドだけどファンタスティックではない」と。例えば温度変化への対応幅など、そういった部分でまだまだ詰め切れないところがあったのは事実です。結局、完全に仕上がっていない状態でライダーが攻め始めると、100%をねらうべきところを120%まで行ってしまい、問題が出てしまう。そうした部分が、最終的に出てしまったと感じています。でも、決勝日までドタバタしながら、それぞれのパートを担当する人間が経験をフルに発揮し、ライダーに動揺を与えずに戦えたのは、本当にチーム力だと思います。自分一人が細かい指示を出しているようでは、とても決勝のあの戦いはできなかったと思います。そこは本当に、彼らを誇りに思いますし、頼もしくも感じます。この力をフルに発揮させられるよう、全日本後半戦をしっかりと戦い、来年への準備をしていきたいと思います。」
高橋 巧
「昨年の年末からこのレースに向けていろいろとテストをしてきて、決して順調ではなかったのですが、レースウイークに入って、そこそこのレベルにやっとたどり着いたという手応えを感じていました。スタート前に少しバタバタした影響で、最初のスティントは序盤、意識的に抑えていたのですが、状況もしっかりと確認できたのでペースを上げ、前を追いかけました。あのままトップに対して後ろからプレッシャーを掛けていきたかったのですが、それができずに終わってしまって残念です。」
マイケル・ファン・デル・マーク
「本当に残念の一言。テストから苦労はしたけど、チームもいつも通り本当に素晴らしい仕事をして我々ライダーの後押しをしてくれました。全力でプッシュできる状態だったので、なんとかそれを結果に繋げたいと思っていたのにそれが最後までできませんでした。来年、また絶対に戻ってきてリベンジします。」
ニッキー・ヘイデン
「ライダー、チームスタッフ、本当に素晴らしい仕事をして戦っていただけに、最高の結果を出そうとトライし続けましたが、残念な結果に終わってしまいました。とてもそれは受け入れがたいモノだけど、レースとはこういうもの。それは分かっています。でも、チームスタッフの頑張りが本当によく分かったから、最後までチャレンジしたかった。それが正直な今の気持ちです」
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