武蔵精密工業は「MuSASHi-RT HARC-PRO」のメインスポンサー企業です。
全日本ロードレース選手権

RACE REPORT

Round 01

筑波サーキット(茨城県)

  • 開催日04月09日() - 10日()
  • コース全長2.070Km

2016シーズン開幕戦が、4月8日・9日に茨城県筑波サーキットで行われた。開催クラスはJ-GP2、J-GP3、ST600の3クラス。このレースに、MuSASHi RTハルク・プロからJ-GP2クラスに水野 涼、J-GP3クラスに栗原佳祐、MuSASHi RT Jr.の名越哲平がST600クラスにそれぞれ参戦した。ライダーの平均年齢は17.7歳という、非常に若い構成となった。 シーズンオフからテストを重ね、それぞれのライダーは順調な仕上がりを見せている。その流れは1週間前の事前テストでも変わらず、栗原はトップタイム、水野、名越ともに上位に名を連ね、さらなるレベルアップを目指してレースウイーク入りすることとなった。
予選
04月09日(土)
  • JGP-2 水野 涼 4
  • JGP-2 水野 涼 3
  • ST600 名越 哲平 6
  • JGP-3 栗原 佳祐 1

予選

今回は開幕戦ということで、通常よりも一日早い木曜日から走行がスタート。少しでもセットアップを進めたいチームにとってはありがたいスケジュールだったが、雨が降ってしまった。翌日からは天気が回復し、ドライコンディションになることが予想されていたことから、雨の走りのリズムが邪魔をする可能性がある。そのためにチームは、雨が止んだ午後のセッションを、クラスをスイッチして走行時間を少しでも稼ぎたい水野だけ走行させた。ウエットを得意とする水野は、慣れない路面での走行だったが、トップタイムをマーク。マシンへの順応がスムーズにできつつあることをアピールした。 昨年のJ-GP3クラスランキング3位の栗原は、チャンピオン水野がJ-GP2クラスへスイッチし、ランキング2位のライダーは海外に戦いの場を求めたため、実質最上位ランカーとなっている。その走りを金曜、土曜の予選で見せ付け、ポールポジション獲得を果たした。 J-GP2クラスの水野は、金曜日のART合同テスト1回目では2番手に付け、午後はさらなるタイムアップが期待されたが、ここで転倒してしまった。ライダーにケガはなく、転倒原因も明確だったことから大きな問題にはならず、チームは翌日に向けて着々と準備を進めていった。今回このクラスは、2レース行われる。予選は40分間の計時予選が最初に行われ、ここでの順位が第2レースのグリッドに。さらに上位10人のライダーによる筑波初のスーパーポールによって第1レースのグリッドが決められる。計時予選で水野は3番手、スーパーポールでは4番手となり、フロントロー、セカンドローからそれぞれのレースをスタートすることになった。 ST600クラスの名越も順調に走行を重ね、6位で予選を終えた。
race03 race02 race01
決勝
04月10日(日)
  • JGP-2 水野 涼 DNF
  • JGP-2 水野 涼 4
  • ST600 名越 哲平 1
  • JGP-3 栗原 佳祐 1

決勝

土曜日の午後、J-GP2クラス第1レースが行われた。4番グリッドからスタートした水野は出遅れてしまい、1周目を10位でクリア。3周目には57秒台へタイムを入れ、前を追いかける。集団の中、2周目9位、3周目8位と追い上げていたが、4周目の第2ヘアピンで転倒。マシンを起こして再スタートするものの、トラブルが出てしまい、途中でピットインし、そのままリタイヤとなった。 日曜日の最初のレースはJ-GP3クラス。栗原はポールポジションからスタートし、1周目は4番手となったが、2周目に2位、3周目にはトップに立つと、そのままレースを引っ張る。タイムは1分0秒台前半と予選の59秒台には入れられず、そのため後ろには二人のライダーがピタリと付けるが、前には出させない。結局そのまま栗原はトップを守り、全日本初優勝を遂げた。 続くST600クラスのレースは、2回赤旗が出るという波乱の展開となった。1回目の赤旗前、名越は順調にポジションを上げ、3位まで上がっていた。11周目に赤旗が出たことから、仕切り直しのレースは3番グリッドからスタート。しかしスタート直後のストレートで転倒者が出てしまったことから赤旗が提示され、またしてもレースはやり直しとなった。チームがしっかりと名越をバックアップし、集中を維持したまま再スタートできた名越は序盤、4位に順位を落としたが、周回を重ねるごとにペースを上げ、3周目に3位に上がると、トップ2台を追走。残り2周となったところで前を走る2台が転倒し、名越は単独トップに。そのまま走り切り、名越も嬉しい全日本初優勝となった。 日曜日の二つのレースをチームのライダーが制したことで、J-GP2クラス第2レースを走る水野に大きな期待がかかる。しかし、転倒の影響もあり、水野のペースは今ひとつ上がらない。懸命に前を追うが、5位のポジションを変えることができない。4位のライダーが最終ラップに転倒したことで一つ順位を上げ、4位でチェッカーとなった。
grid02s grid01 podi01 nagoe_podi01

TEAM COMMENT

本田重樹総監督
「J-GP3クラスの栗原佳祐は上位ランキング者がいなくなったことで、トップランカーとして今シーズンを戦うことになりました。その自覚を持ち、事前テストから好調を維持してレースウイーク入りしました。常にトップでいなければならないというこれまでにない戦いを強いられたことから、若干の迷いも出ましたが、積み上げてきたものを信じ、序盤からトップに立ってレースをリード。そのまま逃げ切りました。これはレースとしていちばん厳しい戦いで、相当なプレッシャーの中で走ったと思いますが、それを乗り越え、トップチェッカーとなりました。このレースは今後の大きな自信に繋がるはずです。次のレースが楽しみになりました。ST600の名越哲平は、去年から600ccマシンに乗るようになり、今年で2年目となります。さらなる飛躍を遂げるため、我々もサポート体制を作り上げ、トップライダーに押し上げるプロジェクトをスタートさせました。その結果、見事に哲平は期待に応え、2回赤旗が出るという難しいレースの中、初優勝を上げてくれました。多分にラッキーなところもありますが、あの位置を走っていなければ、勝利を得ることはできません。ぜひこの勝利を自信に繋げ、トップライダーになってほしいと思います。J-GP2クラスの水野 涼は、いちばん期待されていたライダーでした。結果も事前テストで残してきていたのですが、それをうまく結果に結びつけられませんでした。レース1では先行するライダーを抜きあぐね、焦って抜きにかかったところで路面をステップに引っかけてしまって転倒。レース2は、前日の転倒のイメージが頭の中に残っていて、序盤にタイヤを使い切ってしまい、後半のペースアップに活かせませんでした。初のJ-GP2クラスのレースだったので、難しい部分があったのは事実です。期待が大きかったので、4位という結果は残念な気持ちになってしまいますが、それなりのリザルトを残すことは出来ました。今後の水野に、期待がさらに高まるレースとなりました。さらなる成長を、優しく見守ってほしいとも思います。今回もたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。」
堀尾勇治チーフメカニック
「J-GP3クラスの栗原は、このシーズンオフに古傷を治すために手術し、そのため3月後半までバイクに乗ることが出来ませんでした。その部分で少し不安はあったのですが、しっかり治したおかげで走り出しから順調で、それをそのまま今回の結果に繋げてくれました。ST600クラスの名越は、彼の持つポテンシャルをしっかり引き出そうとチームとして考え、経験のあるメカニックを付けてサポートするようにしました。事前テストでも自己ベストを大幅に更新し、ウイークに入ったところ、気負いすぎたようで最終コーナー入り口で転倒してしまいました。とは言え、そういう高速の場所で転倒するのは速いライダーの証。さらにその転倒をものともせず、予選、決勝としっかり走ったのも、強いライダーである証です。転倒を分析し、次に繋げてくれればチームとしてはなにも問題はありません。このレースで大きく成長を見せてくれたので、次のレースがとても楽しみになりました。J-GP2クラスは、J-GP3クラスからのステップアップ組が新しい風を吹き込み、速いライダーは何に乗っても速いというGPと同じような図式を全日本でも見せる開幕戦になったと思います。我々もHP6-qというマシンを今季用に作り、それが結果に繋がったのは報われました。ただ、表彰台に上ったHP6-qユーザーと同じように水野は走れず、残念な結果となりました。テストから調子がよく、アベレージもよかったのでレースが楽しみだったのですが、それは次に取っておくことにします。」
水野 涼
「事前テストから流れはよくて、単独のアベレージもよかったし自信もあったのですが、その流れが変わってしまったのは振り返ってみると、金曜日の転倒だったと思います。原因も分かっていたし、問題ないと思っていたのですが、目に見えない部分で影響が出てしまいました。もう一度リセットし、もてぎでは絶対に勝てるように準備します。」
名越哲平
「決勝は良いリズムで走れているところで2度も赤旗が出てしまい、そのペースを見失わないようにと考えすぎて落ち着きがなくなっていたようです。本田会長に、積み上げてきたものを出せば良いと言っていただき、とにかく自分の出来ることをしようと冷静になれました。勝つことができましたが、まだ足りないところがたくさんあるので、チームのサポートをいただきながらさらに成長していきたいと思います。」
栗原佳祐
「まだ優勝したことがないのに、このクラスのトップランカーとなり、全体を引っ張るような立場になってしまって少し途惑う部分はありました。ですがチームがしっかりとサポートしてくれたので、自信を持ってテスト、レースウイークと走ることができました。決勝はプレッシャーもあり、苦しい展開となりましたが、最後まで自分を信じて走り切りました。」
PAGETOP