全日本ロードレース選手権All Japan Road Race Championship

RACE REPORT

Round01

8/09Sun -8/10Mon

スポーツランドSUGO(宮城県)

コース全長3.737kmKm

事前テストに続き、レースウイークも雨でスタート。

 8月9日・10日に宮城県スポーツランドSUGOで、2020年全日本開幕戦が開催された。この開幕戦のJSB1000クラスは2つのレースがスケジュールに組まれている。今回は月曜日が祝日ということで、土曜日にフリー走行が行われ、日曜日に全クラスの予選とJSBクラスの第1レースが、月曜日に全クラスの決勝という変則スケジュールとされた。

 このレースにMuSASHi RT HARC-PRO. HondaからJSB1000クラスに水野 涼、MuSASHi RT HARC-PRO.からST1000クラスに名越哲平が参戦した。

 1週間前に行われた二日間の事前テストは未だ梅雨が明けず、しかもその梅雨前線が活発化して東北地方に停滞した影響から大雨を降らし、初日はテスト走行ができないような状況となった。8月に入って梅雨が明け、ドライでのレースウイークが期待されたが、フリー走行日である土曜は雨。さらに予選とJSB1000の第1レースが行われる日曜日も雨となってしまった。

8/09 Sun 予選 天候:晴れ 路面状況:ウェット

JSB1000

水野 涼

Race16 Race26

ST1000

名越哲平

7

水野、第1,第2レースとも6番手獲得。名越、7番手獲得。

雨にたたられることの多いスポーツランドSUGOのレースだが、今回は日本上空に記録的な暖気が流れ込んだ影響から連日快晴。しかも真夏並みの暑さとなっていき、ライダーは想定以上に上がっていく路面温度への対応に悩まされることになる。

金曜日のART合同テストでは1本目に水野(JSB1000)が1'28.025で8番手、名越(J-GP2)が1’30.507で2番手となった。午後の2本目では水野(JSB1000)が1'27.248で8番手、名越(J-GP2)は1’31.166で2番手でこの日の走行を終えることとなった。

今回のJSB1000クラスは2レースが行われるため、土曜日は午前中に計時予選があり、午後に第1レースの決勝となる。そのために計時予選では、自己ベストが第1レースの、セカンドベストが第2レースのスターティンググリッドとなる。水野はベストが1'1'26.682で7番手、セカンドベストが1'26.728で6番手となった。それ以外のクラスは予選が行われ、名越(J-GP2)は1'30.358で4番手となった。

8/10 Mon 決勝 天候:晴れ 路面状況:ドライ

JSB1000

水野 涼

Race14 Race22

ST1000

名越哲平

R

水野、第2レースで2位! 名越は残念ながらリタイヤ。

 9日午後3時からJSB1000クラス第1レースは26周でスタート。午後には雨が止むとの予報も出ていたが、結局は雨が降る中で行われることになった。

 水野はうまく飛び出し、1周目を4位で通過。2周目には前車が転倒したこともあって3位に上がる。その後、2位との差を徐々に詰める水野。遂に10周目に前を捉え、2位に上がる。その後、安定したペースで単独走行に持ちこんだが15周目の1コーナーで雨に足下をすくわれ、転倒してしまう。しかし後続との差が大きかったことから、マシンを起こして4位の位置で再スタートすることができた。転倒はしたもののそのまま走り切り、4位獲得となった。

 雨を降らせた低気圧が太平洋上に抜け、10日は朝から綺麗に晴れ上がり、気温も大きく上昇。真夏日となった。

 朝のウォームアップ走行で名越は2番手タイムをマーク。水野も4番手に付け、決勝に期待が高まる。

 ST1000クラス決勝は12時20分にスタート。名越はまずまずのスタートを切り、1周目を4位で通過する。トップグループに加わり、先頭に出ようとトライしていた名越だったが、8周目の馬の背コーナーで転倒。リタイヤとなってしまった。

 JSB1000クラスの第2レースで水野は序盤に4位を走行し、そこから28秒真ん中でコンスタントにラップ。2位争いが28秒後半で展開されていことからこれに追い付、15周目に2位上がる。そのまま2位で走り切りチェッカーとなった。

Team Comment

本田重樹総監督

 開幕戦が8月というのは長いレース人生の中で、初めての経験でした。事前テストはそれほど悪い結果ではなかったので、期待できる部分を持ってレースウイーク入りしました。ですが、事前テスト後に特殊な四輪のイベントをサーキットが行い、タイヤのラバーがコース上に残っていて、このレースウイークは路面コンディションが大きく変わってしまいました。その影響をうちのチームは大きく受けてしまい、転倒回数が非常に多くなってガッカリする結果となってしまいました。ST1000名越は序盤、頑張ってトップグループに食らい付いていたのですが、その食らい付いていたというのが精一杯で、前に出て行けるようなレベルのバイクには仕上がっていませんでした。本人のセッティング能力、我々チームのセッティング能力含め、そこは反省材料の一つです。JSB1000の水野はレース1の序盤に転倒してしまい、通常であればそこでレースを失ったかと思いましたが再走し、転倒者の多い中を粘って4位でゴールできたというのはチャンピオンシップを考えると今後、価値のあるものになると思います。レース2はトップのヤマハには離されてしまったけど、新しいホンダのバイクを頑張って走らせて、ホンダ勢トップ、総合2位でゴールできたのは良かったですね。もう少しヤマハに肉薄できるよう、セットアップを進めていきたいと思います。

堀尾勇治チーフメカニック

 やっとレースができるという喜びを持って、開幕戦を迎えることができました。でも天候が不安定で、テストもドライで1回しか走れず、ウイークでも同じような状況で、とても難しいコンディションになってしまいました。ST1000の名越はフリー走行1本目で転倒してしまいました。転倒してしまうと積み重ねてきたモノをゼロにしてしまうので、そこはしっかりと反省してほしいですね。JSB1000の水野はレースらしい戦いができたと思います。予選から苦しみながらセットアップを続け、転倒は余計でしたが、でも転倒して最後まで諦めないという姿勢は立派でした。レース後のバイクの状態を見ると、よくこれで乗れたな、というものでした。人間の集中力のすごさを見せ付けられた気がしました。ドライになった第2レースもしっかりと追い上げ、目の前のホンダ勢を抜き、2位までになった。そのモチベーションでぜひ、戦い続けてもらいたいと思います、我々も全力でサポートしていきます。

水野 涼

ようやくレースが開幕し、第1レースはウエットコンディションの中、2位走行中に転んでしまったので、第2レースはまず完走を目指しました。今後の戦いを有利にするためにはデータを取ることが大事で、そのためにも完走することが第一。結果的に第2レースは2位で、2位は望んでいた順位ではないけど、その中でも新型になって、ようやくドライの走行ができ、ベースセットも見付けられない中、トップとの差は離れてしまったのは悔しいけど、完走2位でホッとしています、次の岡山は得意ですし、テストから良い走りができるよう頑張りたい。

名越哲平

 レースウイークに入ってすぐ自分のミスで転んでしまい、そこからリズムが崩れたのかなと思います。その中でも雨に対してチームと話しながらセッティングを詰めていって、なんとかタイムは少しずつ上げられたけど、事前テストで得られた感触が戻せず、それが結局最後まで戻せなかったのは自分の弱さでもあるし、組み立ての甘さとか目立ってしまいました。決勝は最初からドライ予報だったので、朝フリーで事前テストのドライをベースに走った感触は良かったのでその状態にしたのですが、レースは路面温度が50度超える状態になり、レースラップを経験してなかった自分の弱さが出てしまいました。タイヤがどのように摩耗していくのかとかどのような状況で転倒のリスクがあるかとか、自分は分からなかったので、それが転倒に繋がってしまったのだと感じます。レースで最後に残ったのはベテランの三人。自分たち若いライダーにはまだまだ足りない部分があることを痛感させられたレースでした。ただ、雨であれだけ調子を上げられない中、急にドライになってトップグループが見える位置でレースができたので、しっかりベースを作ってやれば、勝負はできると思います。今回のレースウイークの中でどこが良くて悪かったのかしっかり検証し、事前テストからしっかり取り組んで行きたいと思います。