全日本ロードレース選手権All Japan Road Race Championship

RACE REPORT

Round04

10/17Sat -10/18Sun

ツインリンクもてぎ(栃木県)

コース全長4.801Km

水野、苦しいの走りの中3位獲得。名越、クラス初勝利!!

木曜日・金曜日ともにドライコンディションの中での走行

 全日本4戦ツインリンクもてぎ大会が、10月17日・18日に栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。 今回のレースのJSB1000クラスにはMuSASHi RT HARC-PRO. Hondaの水野 涼が、ST1000クラスにMuSASHi RT HARC-PRO.の名越哲平が参戦した。

 当初もてぎのレースは11月14日・15日に2020シーズンの最終戦として予定されていたが、新型コロナの感染拡大予防の影響から日本GPが中止。空いたそのスケジュールに1ヶ月前倒しされ、全日本第4戦として開催されることになった。そのため、予定していなかった週末にリスケジュールされたことから、事前テストは開催できず、その代わり木曜日に特別スポーツ走行が組まれた。レース数が少ない状況の中で戦うライダー、チームにとって貴重な走行時間となった。

 天候については10月に入り秋雨前線が活発化し、不安定な状況が続いており、天気予報ではこの週末は雨模様が伝えられていたが、木、金はドライコンディションで走行をこなすことができた。

 JSB1000の水野は特別走行1本目で1'51.062をマークし、4番手。2本目は1'50.984とタイムを上げたが、周囲もタイムアップしたことから8番手となった。

 ST1000の名越は1本目を1'52.898で走り出し、3番手。2本目は1'51.297で2番手に付けた。

 翌金曜日のART合同走行では、JSB1000の水野が1本目1'49.936で5番手、2本目 1'48.923で2番手と調子を上げてきた。

 ST1000の名越は1本目 1'52.665で4番手、2本目1'51.273で2番手となった。

10/17 Sat 予選 天候: 路面状況:ウェット

JSB1000

水野 涼

Race16 Race28

ST1000

名越哲平

2

JSB1000 レース1 水野、無念のリタイア

土曜日は一転、ウェットコンディションに 

 予選日となる土曜は、朝からあいにくの雨となった。気温も前日までは20度前後だったが、15度前後の寒さとなった。

 今回もJSB1000は2レースが予定されており、そのために土曜は午前中に予選を行い、そのベストタイムが午後に行われる第1レースのグリッド、そしてセカンドベストが日曜日に行われる第2レースのグリッドとなる。

 午前9時40分から30分間で行われたウェットでの予選セッションで、JSB1000の水野はベストが 2'00.723、セカンドベストは2'01.619となり、第1レースは6番グリッドから、第2レースは8番グリッドからスタートすることとなった。

 ST1000の名越は2'04.137でフロントロウ2番手グリッドからのスタートになった。

JSB1000 レース1 水野、無念のリタイア

 土曜午後、JSB1000の第1レースがウェットコンディションの中でスタート。グリッド的に厳しい水野はスタートダッシュでトップ争いに加わろうと積極的にプッシュ。4番手で5コーナーに差し掛かったところで後続車が水野の車両に追突。満タンだった水野のマシンは路面にたたきつけられてガソリンが漏れ、引火して炎上してしまった。このために赤旗提示され、水野はオフィシャルのクルマでピットへ戻り、スペアマシンに乗り換えて再スタートに備えた。

 マシンのセットアップはメインのマシンで行っていたため、慌ただしく走行の準備がされたマシンでは本来の速さが発揮できず、水野は11位あたりを走行。しかしマシントラブルが発生してしまい、11周目にピットインし、そのままリタイヤとなった。

10/18 Sun 決勝 天候: 路面状況:ドライ

JSB1000

水野 涼

Race1R Race23

ST1000

名越哲平

1

水野、苦しいの走りの中3位獲得。名越、クラス初勝利!!

 日曜の決勝は朝から晴れ、ドライコンディションとなった。

 朝のウォームアップ走行時にはまだ少し雨が残り、気温も上がらずに難しいコンディションとなった。

 ST1000の名越は、決勝へ向けたセットアップを確認。順調に周回を重ね、4番手でこのセッションを終えた。

 JSB1000の水野はここでドライ用のセッティングをしっかり確認しておきたかったが、まだマシンは完全ではなく1周してピットイン。メカニックによってトラブル追求が懸命に行われたが、走行時間内に解決は図れず。継続して作業は続けられた。 

 午後、ST1000の決勝からスタート。名越は3番手で1コーナーに入ると、3コーナーでトップに立ち、レースをリードする。2周目に1分52秒台、4周目に1分51秒台へタイムを入れてレースを引っ張る名越。これに付いてくるのは、ここまでの2レースで勝っている高橋裕紀選手。

 名越と高橋選手の一騎打ちとなる。

 ハイペースでトップを走る名越。勝負は最終ラップに持ち越され、ダウンヒル先の90度コーナーで名越のインに飛び込む高橋選手。一瞬前に出たが、名越は冷静にベストラインをトレースし、加速で高橋選手を上回って前に。

 トップのまま最終コーナーもクリアし、嬉しいこのクラス初優勝を遂げた。

 JSB1000の第2レースは、トラブルも解消して最後まで走り続けることができたが、本来の速さは取り戻せず、単独で4位走行してフィニッシュ。レース後、3位の選手が車両違反で失格となり、水野は繰り上がりで3位となった。

Team Comment

本田重樹監督

 ST1000の名越は現状のパッケージで十分勝負できるという本人の感触もあり、決勝では序盤から飛ばしていく作戦を見事に敢行。我々にとって待望の初優勝を遂げたのは喜ばしいことです。最終戦に向けて弾みがつきます。JSB1000のレース1はスタート後の5コーナーで追突され、車両が転倒してガソリンが漏れ、炎上してしまいました。レースはスペアマシンで臨むことになりましたが本番の車両ほどセットアップが進んでいなかったこともあり、上位を走れず、さらには電気系トラブルが出てレースをリタイヤせざるを得なかったのはとても残念です。レース2に向けてトラブルの原因を探りトライしたのですが、決勝の朝フリーでも改善が見られず、さらに各部品の再チェックをし、部品を全て交換しました。レース2においては通常の車両になりましたが、テスト不足のため、順位を上げられませんでした。でも結果的に3位というのはテスト不足の中、得られた順位としては悪くなかったですね。しかしそれは我々が望む位置ではないので、最終戦では優勝争いに絡めるようさらに頑張ります。

堀尾勇治チーフメカニック

 全般的には嬉しいこともあったけど、JSB1000はつまずいてしまいました。もてぎは事前テストもできていたし、トップが手に届くようなところにはいなかったけど、チャレンジしようと臨んだレースだったので、そこは残念です。いろいろとうまくいかない状況が続いてしまい、それでもライダーは腐らずにいてくれたのは頼もしさを感じました。レース2までに多くの方々の協力を得て原因究明し、コースに送り出し、無事にレースは終えることができました。原因が分からないと次にまた起こる可能性があるので、そこは完全な状態にして次のレースに向かいたいと思います。最終戦はあと2回チャンスがあるので、そこで勝って終えたいです。ST1000の名越はやっと前回のオートポリスから落ち着いてセッションを進めることができるようになりました。その結果、日曜日は最高のリザルトが出せました。雨には苦手意識がありましたが、それに関しても一歩前進する部分があり、その点でも良かったです。

水野 涼

 今回のレースウイークは事前テストがなく、一日多い中でセットアップを詰めていきましたが、木曜はタイムアップできずに終わりました。金曜は2番手で終えられたので最低限戦えるベースまで持っていけたかと思ったのですが、土曜は雨となり、ウェットコンディションのデータが少ないので、少しずつタイムを上げていく状況となりました。最後にタイムアップできませんでしたが、なんとか2列目には入りました。レース1はスタートが重要とプッシュした矢先に突っ込まれてしまいました。そのことは自体は終わったことなので仕方ないですが、再スタート後のトラブルや、今日の朝フリーもトラブルが出てしまって走れなかったこともあり、レース2については、Tカーでバイクの個体差が出てしまいました。序盤からプッシュしようとしてもぜんぜん違うフィーリングでうまく合わせられず、苦しいレースになってしまいました。レース内容的にはなにもないですね。去年、同じ位置を走っていたライダーがはるか先を走っていて、自分がそこを走れないのはとにかくもどかしいです。

名越哲平

 木曜の走り出しはオートポリスのベースからとなりました。ベースができていたし、前回までと比べるとトップとの差も詰まっていたので、他のコースよりはスムーズに走り始められました。その中で良いところと悪いところも確認でき、充実した初日となりました。金曜は試したことがうまくいかず、転倒しましたが、それでも仕上がり自体は良かったです。土曜は雨での走行でとなり、今までは雨でのフィーリングについては良くなかったのですが、ベースもできてきて、タイムは詰め切れなかったものの、しっかり走りのリズムも取れ、良いフィーリングで走れました。決勝はドライになり、木曜、金曜と二日間のドライでのデータを見て、アベレージが取れるセットにしました。まずは自分のリズムに持っていくことに集中しました。それはスタートしてからではなく、サイティングラップから自分のリズムで走るよう意識しました。スタートは先頭に出られませんでしたがすぐ3コーナーでトップに立ち、最後に抜かれるまで自分のリズムで走ることができました。すべてうまくいき、それが勝ちに繋がりました。余力があったわけじゃないですが、自分のベストを最後まで出そう、14周攻めようとトライして、それをやりきれました。新しい勝ち方ですね。鈴鹿もテストで感触が良く、良いイメージがあるので、今回のような勝負ができると思います。