2020シーズンの全日本最終戦MFJ-GPが10月31日・11月1日に三重県鈴鹿サーキットで開催された。このレースにMuSASHi RT HARC-PRO. HondaからJSB1000クラスに水野涼、MuSASHi RT HARC-PRO.からST1000クラスに名越哲平がそれぞれ参戦した。
当初の予定では10月31日・11月1日は鈴鹿8耐が開催予定だったが、新型コロナの影響から中止。多くの参戦チームからの希望もあり年初に計画されていた全日本最終戦が復活し開催されることとなった。
例年、最終戦は事前テストが開催されず木曜日に特別スポーツ走行が組まれ一日多いスケジュールとなっており、今年もそのスケジュール通りにスタートした。
新型CBR1000RR-Rは、改造範囲が狭くノーマル状態での性能の高さが速さに直結するST1000クラスではここまでのレースで上位を独占。特に名越はシーズンが進むにつれてセットアップがうまくいき、前回のもてぎでは見事優勝を飾ることができた。木曜日も走り出しから速さを見せ、1本目は2'11.826で11番手と慎重に入ったが、2本目はセッション終盤に連続して2’9秒台をマークしてトップとなった。
サスペンションやエンジンなど、ST1000クラスよりも改造範囲の広いJSB1000クラスはマシンバランスをうまく取りながらパフォーマンスアップを図らなければならないため、セットアップが難しい。今シーズンは様々なパーツを開発しながらレースをこなしてきているが、まだまだ進化途上にある。今回も新たなトライに木曜日から取り組んだが、なかなか狙っているレベルに到達できない。1本目が2'07.838で6番手、2本目は2'08.948とタイムを落としてしまい10番手となった。
金曜日のART合同テスト1本目でもST1000クラスの名越は好調さを維持し、1本目2'09.426、1本目2'09.150と両セッションでトップタイムをマークする。対するJSB1000クラスの水野は1本目2'07.716で7番手、2本目2'07.168で6番手と本来の位置から遠い場所で苦しむ。